MauriceFlex
ProteinSimple, part of Bio-Techne | Catalog # 090-158
自動化された cIEF 分析、CE-SDS 分析および cIEF分画分取
MauriceFlex は、タンパク質電荷アイソフォーム分画、イメージングキャピラリー等電点電気泳動(icIEF)、および SDSキャピラリー電気泳動 (CE-SDS) 分析を1つの装置に統合することで、通常の分子量や電荷分析にとどまらず、分子のあらゆる段階において詳細な分析を実施できます。異なる装置、手法、専門知識に頼る必要はありません。Compass for iCE、Waters 社の Empower または Thermo Fisher Scientific 社の Chromeleon ソフトウェア(分画分取は Empower および Chromeleon ではサポート外)をご利用いただくと、21CFR Part11 に準拠したデータデータを取得できます。
Purity, identity, heterogeneity, and charge variant fractionation
バイオ医薬品の効力、安全性、および有効性は、存在する特定の電荷不均一性によって影響を受ける可能性があるため、詳細な特性評価が不可欠です。イオン交換クロマトグラフィー(IEX)に基づく分画に数週間または数ヶ月を費やす代わりに、タンパク質の電荷不均一性を検出し、同じ装置でその分画を同日に収集できるようになりました!
MauriceFlex へのスポットライト
MauriceFlex 分画法を用いて、NIST mAb サンプルを用いた LC-MS によるインタクト分析およびペプチドマッピング分析を実現する方法をご覧ください。その方法についてご紹介します:
- 電荷変異体の高純度分画を1日で得ることができます。
- 1回の分画分取で、インタクト質量分析に十分な電荷変異体分画が得られます。
- 複数の分析から得た分画をプールして濃縮することで、LC-MS ペプチドマッピングで電荷変異体を分析できます。
MauriceFlex について
Maurice Flex はどのように役立ちますか? | 引用論文/ユーザー様の声 | MauriceFlex についての更なる情報
MauriceFlex はどのように役立ちますか?
電荷バリアント分画を収集したいのですが、IEX ワークフローは複雑で時間がかかります。
MauriceFlex は等電点電気泳動分析と電荷不均一性分画の分取を同じ装置で実行できるため、メソッド開発やブリッジング研究にかかる時間を数週間、場合によっては数か月も節約できます。分析と分画の収集はすべて同じ日に完了します。
質量分析プラットフォームにおける MauriceFlex との互換性の有無について、どのようにして判断できますか?
MauriceFlex は分取した分画をあらゆる質量分析プラットフォームで分析できるだけでなく、ペプチドマッピングなどの他のアッセイも実行できるため、究極の柔軟性を提供します。
サンプルに尿素が含まれているため、質量分析のために分画する必要があります。
MauriceFlex を用いることで、尿素やメチルセルロースを含むサンプルでも、電荷不均一性を含む分画を採取できます。他のキャピラリー電気泳動と質量分析を組み合わせたシステムは、尿素を含むサンプルには対応していません。
MauriceFlex が関連する引用論文
イメージング キャピラリー電気泳動 (iCE) プラットフォームに関する全ての引用論文を見る
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イメージングキャピラリー電気泳動(iCE)に関するユーザー様の声
「分画分取機能の追加は、特に最先端の質量分析技術と組み合わせることで、ピーク同定のためのワークフローを簡素化するのに非常に役立ちます。さらに、Bio-Techne社のグループ部門との協業はこれまでのところ非常に満足のいくものであり、設置のトレーニングだけでなく、最初の業務から全体を通してサポートしてくれました。」
Streamlining Charge Variant Analysis with MauriceFlex
Dr. Sara Carillo, Bioanalytical Research Lead, NIBRT
「分取クロマトグラフィーをMauriceFlexに置き換えることで、分画収集プロセスがより効率的になりました。」
The MauriceFlex™ System in Action: Accelerating Protein Charge Variant Characterization
Amreen Jonas, Principal Associate Scientist, Mersana Therapeutics
「私たちが (Maurice システム) 生成したデータは、正確で信頼性の高い機器である Maurice システムのおかげで、優れた品質を示していると思います。」
Automated Capillary Electrophoresis: A Technological Renaissance at the Heart of Biopharmaceuticals
Professor Hermann Wätzig, Technical University of Braunschweig in Germany
「短い分析時間と容易なサンプル調製により、1~2日で分析方法の開発が可能になりました。icIEF 測定器の汎用性により、従来の ID および電荷不均一性アッセイに代わる迅速な方法を、お客様に提供することが可能になります。」
Joan Kicks Her Method Development into High Gear with iCE3
Joan Garrison, QC Method Transfer Scientist, Cook Pharmica
sicIEF 分取の仕組み
- カートリッジ電極液に電気を流すことで、MauriceFlex カートリッジ内のキャピラリー全体に pH 勾配が形成されます。
- 等電点(pI値)の異なるタンパク質はキャピラリーに沿って移動し、各自の pI 値に一致する pI 領域に達すると、集束と電荷分離が起こります。
- 分画を行うために、キャピラリーの陰極側を酢酸アンモニウムと接触させます。
電圧を掛けることにより、陰極側から酢酸イオンが、陽極側からプロトンがキャピラリー内に導入されます。 - 水酸化物イオンが酢酸イオンに置換されることで、キャピラリーに沿った pH 勾配が徐々に変化し、集束していたタンパク質が新しい pH 勾配に沿って陰極側に向かって移動します。
- タンパク質はキャピラリーから一分画ごとに溶出されますが、尿素などの不純物は残されます。これにより、さらなる分析に必要な高純度の分画サンプルが得られます。
| 特徴 | cIEF | CE-SDS PLUS | Turbo CE-SDS | cIEF Fractionation |
|---|---|---|---|---|
| 最少サンプル量 | 50 µL | 50 µL | 100 µL | 100 µL |
| カートリッジへのサンプル供給方法 | 吸引 | 動電学的 (Electrokinetic) 方法 | 動電学的 (Electrokinetic) 方法 | 吸引 |
| 一般的な分離時間 | 6–10 分 (分子依存) | 還元処理 IgG: 25 分、 非還元処理 IgG: 35 分 | 還元処理 IgG: 5.5 分、 非還元処理 IgG: 8 分 | 40 – 50 分 (分子依存) |
| 検出方法 | 紫外線 (UV) 吸光 280 nm、ネイティブ蛍光: Ex 280 nm、Em 320– 450 nm | 紫外線 (UV) 吸光 280 nm | 紫外線 (UV) 吸光 220 nm | ネイティブ蛍光: Ex 280 nm、Em 320– 450 nm |
| 一般的な測定時の電圧 | プレフォーカス: 1500 V、フォーカシング: 3000 V | 分離: 5,750 V | 分離: 4,200 V | プレフォーカス: 500 V および 1,000 V フォーカシング: 1,500 V |
| カートリッジあたりのサンプルインジェクション数 | 保証 100 インジェクション、最大 200 インジェクション (最大 20 バッチ) | 保証 100 インジェクション、最大 500 インジェクション (最大 25 バッチ) | 保証 100 インジェクション、最大 2,400 インジェクション (最大 25 バッチ) | 最大 15 インジェクション |
| バッチあたりの最大インジェクション数 | 100 | 48 | 96 | 1 (分画分取) 4 (cIEF) |
| pI または分子量の範囲 | 2.85–10.45 | 10–270 kDa | 10–270 kDa | 3-10 |
| pI または分子量の CV | 1% | ≤2% | <2% | 1% |
| 検出ピーク面積比率が>10%を占めるピークの CV | ≤5% (バッチ内) ≤6% (バッチ間) | N/A | N/A | ≤10% (バッチ内) |
| 相対移動時間の CV | N/A | <1% (還元処理 IgG) | <5% | N/A |
| pI または 分子量の分離度 | 0.05 pI 単位 (ワイドレンジの pI 3–10 の両性電解質) | ≥1.5 (Maurice IgG スタンダードサンプルにおける非糖鎖修飾重鎖 (NGHC)/重鎖 (HC)) | ≥1.0 (Maurice IgG スタンダードサンプルにおける非糖鎖修飾重鎖 (NGHC)/重鎖 (HC)) | N/A |
| ダイナミックレンジ | 2 logs | 2 logs | 2 logs | N/A |
| 直線性 | >0.995 | >0.995 | >0.995 | N/A |
| 検出感度 (LOD) | 0.7 µg/mL (自家蛍光) 3.0 µg / mL (吸光) (モノクローナル抗体に基づく値) | 0.3 µg/mL (Maurice Internal Standard に基づく値) | 0.6 µg/mL (Maurice Internal Standard に基づく値) | N/A |
| サンプルトレイ | 96穴プレート もしくは V底バイアル48本 対応トレイ | 96穴プレートのみ | ||
| 電力関連 | 100 V–240 V (AC), 50/60 Hz, 500 W | |||
| 電圧範囲 | 0–6,500 V | |||
| 温度制御の範囲 | 4-25 °C | 10-25 °C | ||
| 寸法 | 高さ 440 mm x 幅 420 mm x 奥行 610 mm | |||
| 重量 | 46 kg | |||
Maurice についての製品資料
Bio-Techne.comでの日本語ページをご覧ください