Summary
膜タンパク質(膜内在性タンパク質:IMPs)は、細胞機能において重要な役割を担い、全オープンリーディングフレームの約20~30%を占めています。本プロトコールでは、Simple Westernを用いた自動化ウェスタンブロッティングにより、膜タンパク質を高感度かつ再現性高く解析するための手法とサンプル調製のポイントを解説します。
膜タンパク質は疎水性の高い膜環境に存在し、多くが膜貫通ドメインを持つため、一般的な球状タンパク質と比べて抽出や可溶化が困難です。そのため、適切な溶解バッファーや界面活性剤の選択が解析結果に大きく影響します。不適切な条件では、タンパク質の回収率低下や変性状態のばらつきが生じる可能性があります。
膜タンパク質の解析では、目的タンパク質に応じた抽出戦略の設計が重要です。界面活性剤を含む溶解条件の最適化に加え、分画法による細胞膜画分の分離などを組み合わせることで、より精度の高い解析が可能になります。
本プロトコールでは、超遠心分離を用いた膜画分の分離と、その後のSimple Westernによる解析例を紹介します。さらに、糖鎖修飾を有する膜タンパク質の取り扱いにおけるサンプル調製条件の検討や、膜タンパク質に適したローディングコントロールの選択についても解説します。
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